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「RAF TOKYO」の川村明生氏、神田朋孝氏、マサキ氏がGRATS新ベースを監修

3人のスペシャリスト、それぞれのストレート

大切にしていることも、薬液を選ぶ基準も、追求する質感も、それぞれ違う。
だからこそ生まれた、3つのGRATS BASE。監修を務めたスペシャリストたちが、自身のストレート理論と薬液へのこだわりを語ります。

INTERVIEW

3人のスペシャリスト、
それぞれのストレート

大切にしていることも、薬剤を選ぶ基準も、追求する質感も、それぞれ違う。
だからこそ生まれた、3つのGRATS BASE。監修を務めたスペシャリストたちが、自身のストレート理論と薬剤へのこだわりを語ります。

Q1.

まず、美容師として大切にしていることを教えてください。

川村 明生

お客様のために勉強し続けることです。自分自身がストレートを好きで学んでいる部分もありますが、第一にあるのはお客様です。ストレートを通してお客様を幸せに、その方の人生を支えられるように。そのために技術を磨き続けることが大事だと思っています。

神田 朋孝

お客様第一です。お客様の人生に関わる仕事である以上、最高のヘアデザインをお届けする。それに尽きます。

マサキ

お客様ファーストです。喜んでいただける結果になるよう、どんな髪の状態にも柔軟に対応できる準備を、常にしておくことを心がけています。

Q2.

普段、ストレートの施術で薬液を選ぶときに、一番大切にしていることは何ですか?

川村 明生

GMTがしっかり働く基剤設定かどうかを判断します。GMTの添加量は固定して、合わせる基剤に多少のアルカリが必要なのか、必要ないのかを判断していきます。

神田 朋孝

まっすぐにすることは、出発点だと思っています。そのうえで、髪への負担をどれだけ抑えながら理想の質感に近づけられるか。もちろん必要であれば、アルカリ領域の薬液も使います。

マサキ

過度なアルカリ度にならないようにしています。

Q3.

今回監修を担当した薬液について、こだわりはありますか?

川村 明生

1液の放置中に、ラップを2〜5重ほど巻いて熱をこもらせます。薬液の乾燥を防ぎ、浸透を助けるためです。太い髪や、そぎ荒れのある部分にも対応しやすくなります。放置時間は最低30分をとれるよう、用時調製の段階で調整します。

神田 朋孝

GMTとは保持力の出方が違うので、そこを基剤側で組み立てています。太い髪、硬さのある髪を、どこまでやわらかい質感に持っていけるか。そこが勝負どころです。

マサキ

薬液そのものは詰め切りました。ただ、成り立ちとしては新しい部類なので、正直まだ底が見えていません。使いこなしの幅は、これからもっと広がるはず。現場で掴んだことは順に発信していきます。一緒に育てていけたら面白いと思っています。

Q4.

今回監修を担当した薬液を、普段どんな場面で使うことが多いですか?

川村 明生

前髪、顔まわり、毛先を除いて、基本的に全体に使います。

神田 朋孝

ハイダメージの髪や、細い髪に使います。健康な髪でも、硬さが気になる、やわらかい質感にしたいという方にも使います。

マサキ

カラー履歴のある髪など、薬液を重ねてきた毛髪に対して使うことが多いです。

Q5.

サロンワークでは、どの薬液と組み合わせて使うことが多いですか?

川村 明生

その日の髪に合わせて、C-0、1.5、5.6と幅広く使い分けます。しなやかさを表現したいときはC-5.6とのMIXが多いですね。GMTならではの質感が出せます。

神田 朋孝

髪の状態を見て、C-0から5.6の範囲で使い分けています。中でもC-0とのMIXが多いですね。ダメージのある髪に向き合うときは、C-0とRの組み合わせだと落ち着いて進められます。

マサキ

新しい薬液なので、まだまだ可能性があると思っています。C-0からC-1.5の間で試していて、今はC-1.5とのMIXですね。やわらかさを出しながらハリのある質感に持っていけるのが面白くて、このところそればかり試しています。

Q6.

その薬液を使うときに、注意していることはありますか?

川村 明生

少しでも髪の体力に不安があるときは、Gにこだわらず R や CT を選びます。毛先など、ウェットの状態でリッジが出ていなければ、そこは外して組み立てます。

神田 朋孝

髪質をしっかり見極めたうえで、添加量を決めます。毛先は荒れやすいこともあるので、毛先を外すこともあります。

マサキ

アルカリ領域に寄せないことを前提に組み立てています。そこは慎重に見ています。

Q7.

これからストレートを学ぶ美容師さんに、一つ伝えるとしたら、何を伝えたいですか?

川村 明生

数ある薬液の中から、「この質感が一番好きかもしれない」と思えるものを見つけて、研究し続けてください。どれだけうまくいっても、結果は99%。100%はないと思っています。

神田 朋孝

正解はありませんし、難しく考えなくていいと思います。たくさん経験して、感覚をつかむこと。それがとても大切です。

マサキ

施術中に毛髪の1本1本を目で確かめられるわけではありません。だからこそ、自分の感覚を大事に養ってください。明日の自分が、今日の自分よりストレートを好きになれるように。

  • RAF TOKYO
    川村 明生

    G監修

  • RAF TOKYO
    神田 朋孝

    R監修

  • RAF TOKYO
    マサキ

    CT監修

INTERVIEW

01

はじまりは、「自分たちのオリジナルが作りたい」

パイモア

最初にご連絡をいただいたのは、監修の話ではありませんでしたよね。

マサキ

そうですね。うちでGRATSを使わせてもらっていて、感触がよかったんです。それで、自分たちのオリジナルを作れないかという相談をさせていただいたのが最初でしたよね。

パイモア

PB(プライベートブランド)のご相談ですね。正直、あのタイミングでご連絡をいただいたのは驚きました。

マサキ

何かあったんですか。

パイモア

ちょうど社内で、GRATSのベースを見直そうという話を進めていたところだったんです。主剤を変えるか、いっそ一本追加するか。企画で毎週のように議論していました。

川村 明生

本当にたまたまですね。

パイモア

はい。それで、お話をうかがっているうちに、こちらが考えていたことと、皆さんが現場で困っていることが、かなり近いところにあると分かってきて。

02

「じゃあ、監修という形はどうですか」

パイモア

何度かお話しするなかで、監修という形のご提案をいただきました。

マサキ

オリジナルを一本作るより、GRATSそのものが良くなったほうが、結果的に自分たちも助かるなと思ったんです。うちだけで使える薬液より、業界に出るもののほうが意味がある。

パイモア

こちらとしては願ってもない話でした。ベースの設計を現場の方と一緒に詰められるなら、それ以上のことはありません。その場で「ぜひお願いします」とお伝えした記憶があります。

神田 朋孝

早かったですよね。

パイモア

早かったです(笑)。ただ、一本を3人で監修していただくのではなく、R・G・CTを1本ずつ分けて担当していただく形になったのは、少し意外でした。

川村 明生

3人とも、好きな薬液が違うんですよ。

神田 朋孝

そこは本当に分かれますね。同じサロンにいて、同じお客様を見ていても、選ぶものが違う。

パイモア

だからこそ3本必要なんだ、という話になりました。1本に集約しなくてよかったと、いま思います。

03

G ─ 「GMT※を、どこまで活かしきれるか」

パイモア

川村さんはGを担当していただきました。

川村 明生

GMTが好きすぎて、気づけばGMTばかり触っているんです。だから、GMTがいちばん働く組み合わせを見つけたい、というところからでした。

パイモア

具体的には、どこに注目されていたんですか?

川村 明生

普段の施術だと、GMTの添加量は固定して、合わせる基剤に多少のアルカリが必要なのか、必要ないのかを見ていくんです。今回は逆でした。基剤があって、そこにどのGMTが合うのかを探す。

パイモア

今回はGMTそのものを、原料から見直しましたからね。

川村 明生

GMTと一口に言っても、いろいろありますから。こちらで組んでいただいた試作を、一つずつ比べていく作業でした。

パイモア

仕上がりの狙いとしては。

川村 明生

まっすぐにすることは、出発点だと思っています。そのうえで、髪への負担をどれだけ抑えながら理想の質感に近づけられるか。そこから先が仕事だと思っていて。

マサキ

川村くん、ラップの話しないんですか。

川村 明生

(笑)1液の放置中に、ラップを2〜5重ほど巻いて熱をこもらせるんです。薬液の乾燥を防いで、浸透を助けるために。太い髪や、そぎ荒れのある部分にも対応しやすくなります。放置時間は最低30分をとれるよう、用時調製の段階で調整しています。

パイモア

2〜5重は初めて聞きました。これ、教えてもらっていいんですか(笑)

川村 明生

もう言っちゃいましたね(笑)。でも、やってみてもらったほうが早いと思います。

神田 朋孝

現場でそこまでやる人、あまりいないと思います(笑)。

※チオグリコール酸グリセリル(毛髪保持成分)

04

R ─ 「香料を足すと、質感が動く」

パイモア

神田さんのRは、においの話からうかがえますか。

神田 朋孝

R33は、質感については以前から評価をいただいていたと思うんです。ただ、薬液特有のにおいがあって。そこだけが、ずっと引っかかっていました。

パイモア

こちらも、そこは自覚がありました。耳の痛い話で。

神田 朋孝

お客様は、その空間に何十分もいらっしゃるわけですから。技術者はどうしても質感を優先しますけど、お客様からすると、においも同じくらい大きいと思うんです。

パイモア

だから今回、そこを触ろうと。

神田 朋孝

においの軽減に着目しました。ただ、香料は足すほど質感が動くんです。

パイモア

正直、こちらも最初は甘く見ていました(笑)

神田 朋孝

(笑)「においだけ変えたんでしょ」と思われがちなんですが、そう簡単な話ではなくて。お客様が過ごす時間も、仕上がりも譲りたくない。だから香料を何度も組み直して、質感が動かないぎりぎりの一点を探しました。

パイモア

正直、いちばん時間がかかったのがここでした。香料メーカーさんにも入っていただいて、何種類も作っていただきましたよね。

神田 朋孝

作っては試して、の繰り返しでした。においを抑えられた、と思ったら、今度は従来のR33の質感が変わっている。

パイモア

やってみると気づきますよね。じゃあ質感を戻そう、となると─

神田 朋孝

においが戻ってくる(笑)

パイモア

戻ってくるんですよね(笑)

神田 朋孝

しかも、その場ではうまくいっても、日が経つとにおいが飛んでしまう試作もあって。

パイモア

あれは効きましたね。時間を置かないと分からないので、試すたびに待つことになる。

神田 朋孝

一発で決まるものではないな、と思いました。においを抑える、質感を動かさない、時間が経っても変わらない。どれかを立てると、どこかが崩れる。最後はそのバランスの取り方でした。
正直、ここまでかかるとは思っていませんでした。「においを変える」と言葉にしてしまえば一行ですから。

パイモア

試作の回数も、当初の想定をかなり超えましたね。

神田 朋孝

そうですね。あれは根気の作業でした。

パイモア

仕上がってみて、いかがでしたか。

神田 朋孝

従来品と比べると、印象が変わったと思います。R33を長く使ってきた方ほど、違いが分かるんじゃないでしょうか。

パイモア

こちらも、最初のサンプルが上がってきたときは驚きました。薬液そのものの設計としては、どうお考えですか?

神田 朋孝

GMTとは保持力の出方が違うので、そこを基剤側で組み立てています。太い髪、硬さのある髪を、どこまでやわらかい質感に持っていけるか。そこが勝負どころです。

パイモア

どういう髪に使われることが多いですか。

神田 朋孝

ハイダメージの髪や、細い髪ですね。健康な髪でも、硬さが気になる、やわらかい質感にしたいという方にも使います。

05

CT ─ 「GRATSでは初めてのベース」

パイモア

CTは、GRATSにとってBASEでは初めて採用する毛髪保持成分でした。

マサキ

チオグリコール酸システアミンですね。ただ、成分の話から入ったわけではなくて。まず GRATS の幅を、もう一段広げられないか、というところからでした。

パイモア

3本目という話ですね。

マサキ

はい。3本目を足すなら、いま2本でできていることの外側に届くものでないと意味がない。そのうえで、新しいベースには何が適しているのかを見ていきました。ベースが変われば、合う髪の状態も、組み合わせ方も変わりますから。

パイモア

そこが見えてから、設計に入っていくと。

マサキ

そうですね。この新しいBASEをどう活かせるか、という話になるのは、そこから先です。

パイモア

任せる側としては、正直ドキドキしていました。

マサキ

(笑)薬液そのものは詰め切りました。ただ、成り立ちとしては新しい部類なので、正直まだ底が見えていません。使いこなしの幅は、これからもっと広がるはずです。

パイモア

いまはどういう場面で使われていますか。

マサキ

カラー履歴のある髪など、薬液を重ねてきた毛髪に対して使うことが多いです。アルカリ領域に寄せないことを前提に組み立てているので、そこは慎重に見ています。

パイモア

3本目が入ったことで、現場としては何が変わりましたか。

マサキ

選べる幅が広がることが、そのままクオリティを支えると思っています。クオリティを上げるというのは、毎回同じところに着地できるということなので。振り幅があるほど、そこに寄せやすくなる。

川村 明生

それは分かります。僕も、少しでも髪の体力に不安があるときは、Gにこだわらず R や CT を選びますし。

パイモア

監修されたご本人が、そう言われるんですね。

川村 明生

そこは別ですね(笑)。毛先など、ウェットの状態でリッジが出ていなければ、そこは外して組み立てます。

06

3人とも、混ぜ方が違う

パイモア

サロンワークでは、どの薬液と組み合わせて使うことが多いですか。

川村 明生

その日の髪に合わせて、C-0、1.5、5.6と幅広く使い分けます。しなやかさを表現したいときはC-5.6とのMIXが多いですね。GMTならではの質感が出せます。

神田 朋孝

僕は髪の状態を見て、C-0から5.6の範囲で使い分けています。中でもC-0とのMIXが多いですね。ダメージのある髪に向き合うときは、C-0とRの組み合わせだと落ち着いて進められます。

マサキ

僕はC-0からC-1.5の間で試していて、今はC-1.5とのMIXですね。やわらかさを出しながらハリのある質感に持っていけるのが面白くて、このところそればかり試しています。

パイモア

同じサロンで、こんなに違うものなんですね。

神田 朋孝

違いますね。だから3本あるんだと思います。

07

仕上がりの話

パイモア

少し話が逸れるのですが、RAF TOKYOさんの仕上がり、いつも拝見していて本当にきれいですよね。

マサキ

ありがとうございます。

パイモア

何か、サロンとして揃えていることはあるんですか。

マサキ

施術中に毛髪の1本1本を目で確かめられるわけではないので、最後は自分の感覚なんです。だから、その感覚をどう養うかというところは、みんなで話しますね。

神田 朋孝

正解はありませんし、難しく考えなくていいと思うんです。たくさん経験して、感覚をつかむこと。それがとても大切で。

川村 明生

僕は、数ある薬液の中から「この質感が一番好きかもしれない」と思えるものを見つけて、研究し続けることだと思っています。どれだけうまくいっても、結果は99%。100%はないと思っているので。

パイモア

99%ですか!

川村 明生

はい。だから次があるんだと思っています。

08

これから

パイモア

あらためて、いい形になったと思っています。

神田 朋孝

納得のいくところまで持っていけました。

マサキ

現場で掴んだことは、これから順に発信していきます。一緒に育てていけたら面白いと思っています。

パイモア

次があるとしたら、どんなベースが欲しいですか。

川村 明生

まだ言えないくらい、いろいろありますね(笑)。

神田 朋孝

一本増えると、組み立て方が変わりますからね。今回のCTがまさにそうでした。

マサキ

また違った基剤ができたら、面白いと思います。

パイモア

ぜひ、またご一緒させてください。本日はありがとうございました。

INTERVIEW

01

はじまりは、「自分たちのオリジナルが作りたい」

パイモア

そもそもの話からうかがえたらと思うのですが、最初にご連絡をいただいたのは、監修の話ではありませんでしたよね。

マサキ

そうですね。うちでGRATSを使わせてもらっていて、感触がよかったんです。それで、自分たちのオリジナルを作れないかという相談をさせていただいたのが最初でした。

パイモア

PB(プライベートブランド)のご相談ですね。正直、あのタイミングでご連絡をいただいたのは驚きました。

マサキ

何かあったんですか。

パイモア

ちょうど社内で、GRATSのベースを見直そうという話を進めていたところだったんです。主剤を変えるか、いっそ一本追加するか。企画で毎週のように議論していました。

川村 明生

本当にたまたまですね。

パイモア

はい。それで、お話をうかがっているうちに、こちらが考えていたことと、皆さんが現場で困っていることが、かなり近いところにあると分かってきて。

02

「じゃあ、監修という形はどうですか」

パイモア

何度かお話しするなかで、監修という形のご提案をいただきました。

マサキ

オリジナルを一本作るより、GRATSそのものが良くなったほうが、結果的に自分たちも助かるなと思ったんです。うちだけで使える薬液より、業界に出るもののほうが意味がある。

パイモア

こちらとしては願ってもない話でした。ベースの設計を現場の方と一緒に詰められるなら、それ以上のことはありません。その場で「ぜひお願いします」とお伝えした記憶があります。

神田 朋孝

早かったですよね。

パイモア

早かったです(笑)。ただ、一本を3人で監修していただくのではなく、R・G・CTを1本ずつ分けて担当していただく形になったのは、少し意外でした。

川村 明生

3人とも、好きな薬液が違うんですよ。

神田 朋孝

そこは本当に分かれますね。同じサロンにいて、同じお客様を見ていても、選ぶものが違う。

パイモア

だからこそ3本必要なんだ、という話になりました。1本に集約しなくてよかったと、いま思います。

03

G ─ 「GMTを、どこまで活かしきれるか」

パイモア

川村さんはGを担当していただきました。

川村 明生

GMTが好きすぎて、気づけばGMTばかり触っているんです。だから、GMTがいちばん働く組み合わせを見つけたい、というところからでした。

パイモア

具体的には、どこを見ていかれたんですか。

川村 明生

普段の施術だと、GMTの添加量は固定して、合わせる基剤に多少のアルカリが必要なのか、必要ないのかを見ていくんです。今回は逆でした。基剤があって、そこにどのGMTが合うのかを探す。

パイモア

今回はGMTそのものを、原料から見直しましたからね。

川村 明生

GMTと一口に言っても、いろいろありますから。こちらで組んでいただいた試作を、一つずつ比べていく作業でした。

パイモア

仕上がりの狙いとしては。

川村 明生

まっすぐにすることは、出発点だと思っています。そのうえで、髪への負担をどれだけ抑えながら理想の質感に近づけられるか。そこから先が仕事だと思っていて。

マサキ

川村くん、ラップの話しないんですか。

川村 明生

(笑)1液の放置中に、ラップを2〜5重ほど巻いて熱をこもらせるんです。薬液の乾燥を防いで、浸透を助けるために。太い髪や、そぎ荒れのある部分にも対応しやすくなります。放置時間は最低30分をとれるよう、用時調製の段階で調整しています。

パイモア

2〜5重は初めて聞きました。これ、教えてもらっていいんですか(笑)

川村 明生

もう言っちゃいましたね(笑)。でも、やってみてもらったほうが早いと思います。

神田 朋孝

現場でそこまでやる人、あまりいないと思います(笑)。

04

R ─ 「香料を足すと、質感が動く」

パイモア

神田さんのRは、においの話からうかがえますか。

神田 朋孝

R33は、質感については以前から評価をいただいていたと思うんです。ただ、薬液特有のにおいがあって。そこだけが、ずっと引っかかっていました。

パイモア

こちらも、そこは自覚がありました。

神田 朋孝

お客様は、その空間に何十分もいらっしゃるわけですから。技術者はどうしても質感を優先しますけど、お客様からすると、においも同じくらい大きいと思うんです。

パイモア

だから今回、そこを触ろうと。

神田 朋孝

においの軽減に着目しました。ただ、香料は足すほど質感が動くんです。

パイモア

そこ、意外と伝わりにくいところですよね。

神田 朋孝

「においだけ変えたんでしょ」と思われがちなんですが、そう簡単な話ではなくて。お客様が過ごす時間も、仕上がりも譲りたくない。だから香料を何度も組み直して、質感が動かないぎりぎりの一点を探しました。

パイモア

正直、いちばん時間がかかったのがここでした。香料メーカーさんにも入っていただいて、何種類も作っていただきましたよね。

神田 朋孝

作っては試して、の繰り返しでした。においを抑えられたと思ったら、今度は従来のR33の質感が変わってしまう。

パイモア

質感を戻すと、においが戻ってくる。

神田 朋孝

そうなんです。しかも、その場ではうまくいっても、日が経つとにおいが飛んでしまう試作もあって。

パイモア

あれは効きましたね。時間を置かないと分からないので、試すたびに待つことになる。

神田 朋孝

一発で決まるものではないな、と思いました。においを抑える、質感を動かさない、時間が経っても変わらない。どれかを立てると、どこかが崩れる。最後はそのバランスの取り方でした。

パイモア

試作の回数、かなりいきましたね。

神田 朋孝

そうですね。あれは根気の作業でした。

パイモア

仕上がってみて、いかがでしたか。

神田 朋孝

従来品と比べると、印象が変わったと思います。R33を長く使ってきた方ほど、違いが分かるんじゃないでしょうか。

パイモア

こちらも、最初のサンプルが上がってきたときは驚きました。
薬液そのものの設計としては?

神田 朋孝

GMTとは保持力の出方が違うので、そこを基剤側で組み立てています。太い髪、硬さのある髪を、どこまでやわらかい質感に持っていけるか。そこが勝負どころです。

パイモア

どういう髪に使われることが多いですか。

神田 朋孝

ハイダメージの髪や、細い髪ですね。健康な髪でも、硬さが気になる、やわらかい質感にしたいという方にも使います。

05

CT ─ 「GRATSでは初めてのベース」

パイモア

CTは、GRATSにとって初めて採用するセット保持成分でした。

マサキ

チオグリコール酸システアミンですね。新しいBASEをどう活かせるか、というところから考えました。

パイモア

任せる側としては、正直ドキドキしていました。

マサキ

(笑)薬液そのものは詰め切りました。ただ、成り立ちとしては新しい部類なので、正直まだ底が見えていません。使いこなしの幅は、これからもっと広がるはずです。

パイモア

今はどういう場面で使われていますか。

マサキ

カラー履歴のある髪など、薬液を重ねてきた毛髪に対して使うことが多いです。アルカリ領域に寄せないことを前提に組み立てているので、そこは慎重に見ています。

パイモア

3本目が入ったことで、現場としては何が変わりましたか。

マサキ

選べる幅が広がることが、そのままクオリティを支えると思っています。クオリティを上げるというのは、毎回同じところに着地できるということなので。振り幅があるほど、そこに寄せやすくなる。

川村 明生

それは分かります。僕も、少しでも髪の体力に不安があるときは、Gにこだわらず R や CT を選びますし。

パイモア

監修されたご本人が、そう言われるんですね。

川村 明生

そこは別ですね(笑)。毛先など、ウェットの状態でリッジが出ていなければ、そこは外して組み立てます。

06

3人とも、混ぜ方が違う

パイモア

サロンワークでは、どの薬液と組み合わせて使うことが多いですか。

川村 明生

その日の髪に合わせて、C-0、1.5、5.6と幅広く使い分けます。しなやかさを表現したいときはC-5.6とのMIXが多いですね。GMTならではの質感が出せます。

神田 朋孝

僕は髪の状態を見て、C-0から5.6の範囲で使い分けています。中でもC-0とのMIXが多いですね。ダメージのある髪に向き合うときは、C-0とRの組み合わせだと落ち着いて進められます。

マサキ

僕はC-0からC-1.5の間で試していて、今はC-1.5とのMIXですね。やわらかさを出しながらハリのある質感に持っていけるのが面白くて、このところそればかり試しています。

パイモア

同じサロンで、こんなに違うものなんですね。

神田 朋孝

違いますね。だから3本あるんだと思います。

07

仕上がりの話

パイモア

少し話が逸れるのですが、RAF TOKYOさんの仕上がり、いつも拝見していて本当にきれいですよね。

神田 朋孝

ありがとうございます。

パイモア

何か、サロンとして揃えていることはあるんですか。

マサキ

施術中に毛髪の1本1本を目で確かめられるわけではないので、最後は自分の感覚なんです。だから、その感覚をどう養うかというところは、みんなで話しますね。

神田 朋孝

正解はありませんし、難しく考えなくていいと思うんです。たくさん経験して、感覚をつかむこと。それがとても大切で。

川村 明生

僕は、数ある薬液の中から「この質感が一番好きかもしれない」と思えるものを見つけて、研究し続けることだと思っています。どれだけうまくいっても、結果は99%。100%はないと思っているので。

パイモア

99%ですか。

川村 明生

はい。だから次があるんだと思っています。

08

これから

パイモア

あらためて、いい形になったと思っています。

神田 朋孝

納得のいくところまで持っていけました。

マサキ

現場で掴んだことは、これから順に発信していきます。一緒に育てていけたら面白いと思っています。

パイモア

次があるとしたら、どんなベースが欲しいですか。

川村 明生

まだ言えないくらい、いろいろありますね(笑)。

SERVICE

サービス内容

G

川村 明生

RAF TOKYO 恵比寿店・グラッツG 監修

1998年生まれ。山野美容専門学校卒業。 お客様の約8割が縮毛矯正・ストレートでご来店。G(GMT※)が好きすぎて、気づけばG(GMT※)ばかり触っています。GRATSでGMT※の能力を最大限に活かせる薬液を目指しました。僕自身の施術は、これを軸に組み立てています。
※チオグリコール酸グリセリル(毛髪保持成分)

R

神田 朋孝

RAF TOKYO 新宿店 代表・グラッツR 監修

1988年生まれ。関西美容専門学校卒業。 RAF TOKYO の美髪施術を牽引する存在。お客様の約9割が縮毛矯正・ストレートでご来店。

Instagram

CT

マサキ

RAF TOKYO 恵比寿店 代表・グラッツCT 監修

1994年生まれ。山野美容専門学校卒業。 売上最下位からストレート・縮毛矯正に出会い、RAF TOKYOグループ内 年間売上1位(2025年)。幅広い髪質を想定し、再現性を重視したストレート・縮毛矯正が持ち味です。

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RAF  TOKYO

年間12,000名以上の美髪施術実績(※2025年1月〜2025年12月、RAF TOKYOグループ全店実績)。
“髪質改善”メニューを掲げ、縮毛矯正・ストレート分野で高い専門性を持つヘアサロングループ。
講師としても活躍するスタイリストが多数在籍し、豊富な知識と技術をもとに、一人ひとりの髪質に合わせた施術を提案。全国から多くのお客様が来店する、縮毛矯正・ストレートのスペシャリスト集団です。